『高ぶった赤ちゃんを寝かしつけるには』

赤ちゃんが寝てくれない。お腹もいっぱい,おむつも奇麗。なのに寝てくれない。何が悪いのか,解決策の見当もつかないまま,時間ばかりを浪費してしまうことがある。

それが夜中だと親の睡眠も削られ,肉体的にも精神的にも参ってしまう。苦労の果て,やっと寝てくれたと思った刹那,ビクッと驚くように身体を突っ張り,覚醒してしまう。そして再び振出しに戻る。この時の徒労感や,やるせなさは,親であれば少なからず経験したことがあることだろう。

こんな時,どうすれば赤ちゃんは,寝てくれるのであろうか。


ここで効果的な,2つの方法を紹介しよう。

目次

1.音で寝かす


 掃除機の音や,へヴィーメタルの大音量で,乳児は寝る。
「うるさくて,かえって寝ないのではないか?」と心配されているマム,その気持ちはよくわかる。ところが,強制的に聞かせるほどの音量で,これらの音を流すと,赤ちゃんは寝てしまう。

前者の掃除機の音は,母体の中にいた時に聞いていた音を想起させることで安心して寝てしまう。
後者のへヴィーメタルの音は,情報量が多すぎて乳児が処理しきれず,寝てしまうのだ。後者の場合,情操教育的にどうかと思うが。

2.ジャーキングでの覚醒を防ぐ


日本では,赤ちゃんをふんわりと抱っこするのが一般的だ。赤ちゃんの手足ものびのびとしており,いかにも赤ちゃんに良さそうである。
ただし,この”ふんわり抱き”だと,手足が自由になるため,ビクッとなった際にも自由に動けてしまう。

この入眠時にビクッとなる現象は,ジャーキングまたはスリープ・スターツと呼ばれるものだ。なぜジャーキングが起こるのか,理由ははっきりわかっていないが,入眠時の脱力が空中浮遊=転落を想起させ,防衛のために筋肉に力が入るという説がある。

なるほど,そうなるとこれは生存本能だから,どうしようもなさそうである。
まぁ,それが起こる理由はどうあれ,ジャーキングが覚醒させる動きであることは間違いない。

ジャーキングは,大人でも起こる。例えば会議中など,ウトウトした時に起こり,周りを驚かす。やった本人は,気まずい思いをすることになるが,ジャーキングの覚醒力の高さは経験済であろう。   

前置きが長くなったが,ウトウトした赤ちゃんは,このジャーキングを起こして覚醒してしまうのだ。困ったジャーキングだが,これを防ぐことはできない。ならば,ジャーキングを最小限で留め,覚醒させないようにすればよい。

国によっては,ジャーキングで覚醒しないよう,赤ちゃんを布でぐるぐる巻きにする国がある。我々もそれに倣って,赤ちゃんのジャーキングによる覚醒を起こさない工夫をしよう。   

布でぐるぐる巻きにせずとも,赤ちゃんの手足が自由に動かないようにすれば覚醒を防げる。例えジャーキングを起こしたとしても,しっかり手足をホールドし続けることで,ジャーキングの動きを緩和させることができよう。


そうなれば赤ちゃんの覚醒は防げ,何事もなかったかのように,再び深い眠りに移行してくれる。深い眠りに入ればジャーキングを起こさないから,布団に寝かせても大丈夫である(布団が冷たくて,びっくりさせないように)。   

このように,音による入眠誘導と,ジャーキングの緩和で,高ぶった赤ちゃんでも,安心して深い眠りにいざなわれていくことだろう。


そうそう,子供は眠る際,体温が高くなることにも注意されたい。

[詳しくは,『子供はなぜ寝相が悪いか?』を参照]  

マム・サポーター
   コーチ,心理カウンセラー
   天空 流星

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